2014年08月20日
8月20日
報道を見た方もいるかと思いますが、
現在愛知県美で開催中の展覧会「これからの写真」で、知人の写真家・鷹野隆大(たかのりゅうだい)さんの作品について、愛知県警から美術館に対して「わいせつ物の陳列にあたる」として、撤去の「指導」が行われました。
関心を持たれた方、ぜひ署名して下さい。
鷹野さんの作品は「人と人がふれあう距離の繊細さを表す」(作家談)優れた作品を表現してこられました。
これまで多くの美術館で作品を拝見してきただけに、今回の件に僕は驚きました。
美術館は男性器の映った作品もあることから鷹野さんの作品の展示場所をカーテンで囲い、
男性器が写っていることを係員が口頭で説明し、中学生以下は親御さんの同伴がないと見られないようにするなど、
極めて配慮した展示方法をとっていました。
にも関わらず(通報の件数と内容は報道されていませんが鷹野さんのコメントによればたった一件の通報により)警察が撤去を「指導」したのは乱暴であり、行き過ぎではないかと思います。
このことは美術家のみならず国民の思想や表現の自由を狭めて行くことになりかねないと僕は危惧します。
(ちなみに「指導」に対して鷹野さんと美術館は公権力による介入をどう受けとめたか分かるような形に、と作品の一部を半透明の布で覆って展示を続けています。ユーモアある方法で来館者にも今回の事件を考える機会へと展示方法を変えた鷹野さんに、僕は心から敬意を感じます。)
署名は25日で閉め切って9月初めに警察に持っていくそうです。
北野謙
朝日新聞8月13日
http://www.asahi.com/articles/ASG8D65H8G8DOIPE034.html
鷹野さんのコメント掲載の『webDICE』
http://www.webdice.jp/dice/detail/4347/
美術館館長のコメントの出ている日刊ゲンダイ 8月16日
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/newsx/152615/1
投稿者 Ken Kitano : 18:24