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2004年01月06日
1月6日 白山の「延年」
日帰りで岐阜県白山神社の新年の祭「延年」に行く。新幹線で名古屋へ。高山線と長良川鉄道を乗り継いで白山の登山口の一つ美濃馬場へ。例年祭の日は吹雪くというが今日は暖い。雪は路肩にわずかに残るだけ。暖冬なのだ。遠く白山の山並だけが白銀に輝いている。白山は信仰の山。その昔は美濃、飛騨、伊勢、東海諸国
まで広く信仰を集めたという。最盛期は広く荘園を持ち、東海道の1200社の白山神社、文京区の白山もこちらの社のものだったというからその門徒の広さと勢力の大きさは相当なものであった。時々の為政者からの信仰も厚かったのは白山から立山、出羽に広がる修験者のネットワーク、情報網が大切だったからか。
午後1時から神事が始まる。その後拝殿で芸能が繰り広げられる。いずれも男衆2名による農耕に関わる演目。(ということくらいしか素人なので分からない)突如背後で「ワーッ」と歓声が上がる。振り向くと天井から下がった直径二メートル程の造花の花を若者たちが奪い合っている。ひとりが高い拝殿の天井まで登ったところでしたに落ちたが、直ぐ立ち上がったので怪我はなかったようだ。この祭りは別名「花奪い祭り」ともいうそうだ。前と後ろで同時進行で花奪いと芸能が行われて撮影するのに忙しい。それとじっとしているのでだんだん足下から寒さが伝わってくる。花といっても紙で作った素朴な造花で一輪ごとに花の種類が違う。3時。祭の後、村の人びとは蒔かれた餅と花を担いで雪の残る小道を帰途につく。小規模だがしみじみいいお祭りだ。勇壮なだけが祭ではないのだ。
投稿者 Ken Kitano : 2004年01月06日 01:59