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2004年07月10日
7月10日 授賞式
夕方から授賞式とレセプション。 賞を頂くというのは経験が無いのでなんとなく他人事のような所在なさを感じてしまう。たくさん人が集まって(70人くらいか)ビールやワインを飲み始める。鈴木さん、伊勢さん、深川さんら写真の会の方々にも初めてお会いして選んでいただいたお礼を申し上げる。伊勢さんに「こうゆうことをやるひとがいるかもしれないとは思ったけど本当にいるとは思わなかった」と言われ、思わず「アホですね」言うと大笑いに。実は今まで自分もある程度アホだと思っていたけれど、最近どうやら本当にアホらしいということが分かってきた。(バカを自覚しないのが本当のバカだと、最近ハマっているフランス哲学の内田樹さんが書いていた)何しろ普通100人ポートレートを撮れば普通はひとつのシリーズが完成するのに、our faceだと1枚の作品にしかならないのだから。
変な言い方だけど会場で「our face」が写真の仕事として普通に語られているのを耳にして「やっとここまで来れた」という感慨。「オモシロイもの」「変な写真」として語られることが多かったから。(広く興味を持ってもらえるのはありがたいのだが、例えば平均顔を撮り続けているカメラマンなどと書かれるのは正直、辟易してしまう) 写真の会会報で会の皆さんが書いて下さったこの仕事に関する最初の批評はずうっと大事にしようと思う。受賞展というのは不思議なもので基本的に悪いことは言うひとはいないので(帰り道では何を言われているか分からないけど)、これからいろんな厳しい評価にさらされると思うが、写真として語られるならどんな言葉も受けたいと思うし、今後もこの作品と一緒に歩いて行きたいと思う。ちなみに写真の会会報はプレイスMでも販売する予定だそうなので興味のある方は購入してお読み下さい。選考過程をまるっきりそのまま活字にした部分もあります。
会場には森山大道さん石内都さん、須田一政さんら伝説的の写真家の姿も。奥にいらした方は後で聞いたらなんと中平宅馬さんだった。西井一夫さんをしのんでいらしたのか鈴木一誌さんや楢橋さんに会いにいらしたのか。とにかく一番信じられないのは自分がそこにいることだ。森山大道さんには以前エプソンで「our face」を選んで頂いたことがあり、ご挨拶すると10年前の清里ヤングポートフォリオの「溶游する都市」の写真も覚えていて下さり「あれもいいよね」のひとことに感激して、思わず勇気を出してポストカードを差し上げる。
お開きの後は清里K`MOPAYングポートフォリオ展同期の櫻井尚子ちゃん、岡村志満子ちゃん、our faceプロジェクトもう一人の立て役者林君、林君の友達の彫刻家かほりちゃんらで毎度おなじみの随円別館へ。途中から落合由利子さんも合流して終電まで飲む。
個展に足を運んで下さった皆さんありがとうございました。今後とも「our faceプロジェクト」をよろしくお願い致します。
投稿者 Ken Kitano : 2004年07月10日 01:37