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2005年08月07日

8月6日

 8月6日だ。去年の今日は広島にいた。元安川で慰霊のとうろうを流す人たちを取材していた。夜行バスで三原についたんだっけ。あれからもう一年。そして今年で60年目だそうだ。tbsラジオの永六輔さんの番組から中山ちなつさんの広島の川の唄が流れてきた。いい唄だなと思った。永さんが「広島の人間が広島のことを語ることは戦争を語ることになる」と言っていた。
 雑誌「relax」〈特集:平和がいいね。〉が送られてきた。片岡義雄さんの文章を読んだ。友人の落合由利子さんの新著「絹ばあちゃんと90年の旅〜幻の旧満州に生きて」〈講談社)が届いた。引き揚げのさなかに目の前で為す術もなく三人の子供が亡くなってゆく下りは、読んでいて胸がきつくなった。 
 午後、演劇の制作をしている中島さんから招待頂いたリトアニアの児童演劇「ペンギンパパ」を観に娘と麻布十番へ行く。日本語の解説ナシのリトアニア語の2人芝居。最初はさっぱり分からなかったが、観ているうちにある程度想像がつくようになってきた。途中で娘が「つまらない帰りたい」といいだしたらどうしようと思っていたが、無事に最後まで観て「面白かった」と言った。原宿のクレヨンハウスに寄って「チリとチリリ〜うみのおはなし」と「ヒヨドリのピピのおはなし」を買う。今月はお金がないので極力出費を抑えたいけど、こうゆう本は見てしまうと買ってしまう。夕方早稲田でおばあちゃんとうちの奥さんと合流して娘を渡す。一人で板橋の花火を撮りに都電と三田線を乗り継いで高島平へ。移動しながらアパートやマンションの屋根ごしから撮る。前もって高層マンションから撮れる場所をロケハンできればよかったが、仕方ない。郊外の広い河原の花火は大きいのが上がる。都心ではなかなか見られないしゃく玉が時々上がって、いい花火大会だった。
 帰り道、数日前に銀座で見た坪川さんの原爆ドームの写真の何枚かを思いだす。よく考えると日記にはいいことを書いていないような気がしてずっと気になっていたのだ。(気になるくらいなら感想なんて書かなければいいのだけど、写真展でも何でも見てしまったからには、何かリアクションをださないとフェアじゃないというか、投げ込まれた球はへっぽこでも外へ投げないといけないといけないと思うから)何日も忘れられない写真というのはやっぱり凄いなと思った。今朝ラジオで聞聴いた中山ちなつさんの唄と「広島の人間が広島を語ることは・・」という言葉を思い出した。

投稿者 Ken Kitano : 2005年08月07日 08:28