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2006年08月27日

8月26日 「六ヶ所村ラプソディー」上映会

国分寺市本多公民館で鎌仲ひとみ監督の映画「六ヶ所村ラプソディー」の上映会をやった。地元国分寺、小平の市民で作った上映する会のみなさんが、春から準備を進めてきた上映会だ。僕は(忙しいのは理由にならないのだけど)ほとんど準備に参加できなかったのでせめて当日だけでもと朝から準備に参加した。上映にあわせて原発労働者を撮り続けておられる写真家の樋口健二さん(国分寺在住)の写真展と両氏の対談も行った。一応プロなので写真展の設営を担当した。樋口さんの写真は高校生の頃毒ガスの島(柱島だっけ)のドキュメンタリーを見て衝撃を受けた記憶があった。最近のお仕事はよく知らなかった。原発労働者で既に40万人が被爆していること、そのうちのおおくの人が癌にかかり、亡くなっていっていることを知る。そして末端労働者のそういった実態は、裁判はお金で消され、労災認定もなかなかされず、報道もほとんどされてこないという実態を聞いて怖くなった。来年から再処理工場が稼働する。毎日相当量の放射能が煙突と排水から(”充分に薄められ”て)排出される。青森の米や野菜やリンゴを僕たちも食べ続けるし、そもそも送り込む核廃棄物は我々が日頃使う電気から生まれる。つながっているのだ。鎌仲監督の言った言葉で印象に残ったの言葉がいくつかあった。地元の人たちのことを金で売った(原発を受け入れた)などというが、実際はそうではないということ。彼らも恐ろしさを知っていて、それでも他に選択肢がない状況に追い込まれているということだ。経済の疲弊した自治体に各施設の調査だけで数十億の金が入る。仕事がないので癌にかかると知っていて他に選択肢がないから原発で働く。この選択肢のない構図は原発に限らなず、今の日本のいろんなことと相似だと思う。二極化というのは選択肢のある人とない人の二極だと、our faceで日本中を訪ねていても思った。仕事の選択し、食品の選択肢、話題の選択肢・・。切ない現実が、日本を覆っている。
 樋口さんは予想通り元気溌剌な方だった。(何となく同じ日吉でも教えていらっしゃる写真家木下晃さんとキャラクターが似ていると思いました。)
 上映会の企画、広報、託児所開設、物販、チケットの前売りや予約取り、場内アナウンスや誘導・・。どれも完璧でした。お客さんも予想を超える数の方がいらしてくれたし、カンパも集まりました。会の皆さんのパワーと細やかさに改めて感心しました。お疲れさまでした。

投稿者 Ken Kitano : 07:24

8月23日 別府

 家族で別府に行って来た。赤貧の我が家なのに(今月家賃払えるか・・って感じ、マジで)、どうして遠出できたかというと、溜まった飛行機のマイレージを使うので航空券がただ。それと別府の鉄輪(かんなわと読む、藤原信也さんが本にも書いている)という湯治街に一泊3000円(自炊)の居心地のいい旅館があって、宿泊代も安いという訳だ。それとうちのお奥さんが石灰の町の津久見(別府の南の町)でフレスコ画のワークショップをしに行くのでそのついでに前乗りして楽しんだという訳。別府はいい。老後は別府に住みたい。たぶん別府だけで共同浴場が1000くらいあるのではないか。ほんとうにあちこちに温泉がある。砂風呂はいいです。
 地元の写真家藤田洋三兄ぃに連れて行ってもらった佐賀関(関アジの関です)や津久見も楽しかったです。藤田さんありがとうございました。津久見は世界最大の石灰の埋蔵量(後250年分露天掘りだけであるそうだ)の産地。段々に削られた山肌とベルトコンベアーや掘削機が縦横にあるSFの未来都市のような光景が続く。石灰の白が印象的だ。畠山直哉さんのライムワークスを思い出した。

投稿者 Ken Kitano : 07:05

2006年08月19日

8月17日 津軽

昨日から仕事で津軽へ。青森は暑かった。36度。青空の津軽平野に美しい岩木山が見られてよかった。帰ってすぐ仕事があるので親戚のところにも寄らずに帰る。飛行機に乗る前に弘前で時間があったので「A to Z 奈良美智+graf」展を見た。見てよかった。

投稿者 Ken Kitano : 05:56

2006年08月14日

8月14日  TBSテレビ「イブニング5」

TBSテレビ「イブニング5」内で5時半頃のコーナーで our faceのことが放送されます。撮影現場、暗室作業などをディレクターさんがルポ風に取材するコーナーとのこと。

投稿者 Ken Kitano : 16:58

2006年08月13日

8月12日 個展終了。ありがとうございました。

 個展最終日。平日に来られない人が入れ替わり来てくれた。10年ぶりに会う知人や13年前のウエストンギャラリーの個展を見てくれて以来写真雑誌で個展をやるのをチェックして下さっていたという方もいらして感激した。午後からの雷雨で山手線が不通になって来られなくなった人もかなりいたようだ。僕の個展最終日はいつもこうだ。前回も土砂降りだった。
 お盆休み前はみなさん忙しいですね。行くと言っていたのに来られなかった人や見てもらいたかったのに来て頂けなかった方のいたけれど、自分も行きたいと思った写真展のいくらも普段行けていないので、まったくとやかく言う気にななりません。忙しいのに足を運んで下さった方々はどうもありがとうございました。今回こうゆう形で写真展ができたのもpgiの高橋さんのおかげなので、帰りにお礼が言えてよかった。
 今回来られなかった方はしばらくはギャラリーにプリントがありますので、アポイントを取って見に行って頂くことも可能です。(プリントもたくさん売れ残ってます。バライタのアナログプリントはあと何年制作できるかわからないので、貴重です。今のうちです。買って下さい!)
 ともかくいろいろな方と話しができてみのりの多かった2週間でした。写真についてや自分の仕事について改めて俯瞰して考えることができました。7年続いたこの仕事もようやく一段落ついた気がします。
 個展が終わってみて2.3結論的に思ったことがある。まずour faceに関しては、日本国内のことで完結してはならないということ。いずれ世界の数多の人々を訪ねて言葉と肖像のイメージを、点としてこれまで同様横に連ねて行くことをしてゆかないと、始めた意味がないといことを改めて感じている。ある中心のようなものから均質さを迫るグローバリズムみたいなものに対して、世界の数多の人々を自分の足で訪ねることしか、大した力ではないが、ささやかでも対抗する手だてにはないと思うからだ。our faceは一つの結論にたどり着くタイプの仕事ではない。無限に続く肖像のループ曲線を刻み続けることでした、中心を持ったものに対していられないと思う。これからしばらくは他の作品に力をそそぐとしてもいずれ長期的な視野で続けて行かなくてはならないと思う。
 もうひとつ思ったのは写真の力について考えたこと。これはいずれ書きたいと思う。明るくない写真の状況に対していまとっても前向きな気持ちです。じゃんじゃん撮りたいし発表したいと思っています。例によってとっても手間ひまのかかる写真ばかり撮るのですぐには溜まらないですが、なんだかいまやる気があります。
 あとこのウエブサイトの更新ですね。何しろ ourfaceの取材先募集を念頭においてプロジェクトを知ってもらうために作ったサイトでとっくにその役目は終わっているのですが未だにそのまま。サイトと作品や作家の状況があっていないという指摘をたくさん受けました。考えます。

投稿者 Ken Kitano : 10:09

2006年08月11日

8月10日  当日キャンセル×2

台風一過の青空を期待して、品川の運河沿いの新築マンションを撮影しようと9時に家を出る。お盆休み前のせいか大渋滞。ラジオの入りも悪いので昨日買ったボニーピンクのアルバムを聴いて気を紛らわせます。結局高速を使っても2時間かかって、着いたらもう気温が上がって雲ともやがでていた。あと40分早く着いていれば・・。このポイントは冬から5回くらい来ているけど、一度もキマらない。縁がないのかもしれない。そうゆう場所ってある。海が近いのでこの冬はもう新築のピカピカがなくなっているだろう。一応だめもとでワンカット撮影してギャラリーへ行く。個展会場は新聞を見て来た方が朝から絶えなかった。
 昼にTBSテレ「ニュース5」の方から電話があり、先日収録した番組が「今日の夕方にオンエアします。大きなニュースが入らなければ」とのこと。個展期間中でよかった、とその時は思った。午後から仕事の撮影で稲城へ。またまた大渋滞だったが、ぎりぎりで約束の時間に到着。途中編集Iさんから電話があり、今晩のK先生を囲んでの打ち合わせ飲み会はキャンセルとのこと。今日は予定がつまっていたので、ちょっとほっとする。撮影中にまたまたTBSの方から電話があり、「大きなニュースが飛び込んで来たので急遽オンエアが来週以降になりました」とのこと。個展の会期にあわなかったのは残念だけど、仕方ない。たぶんよくあることなんだろう。大きなニュースってなんだろう?北朝鮮か電撃靖国参拝かと思ったら、韓国のカルト教祖関連のニュースで何かあったようだ。(イギリスでテロ未遂もあった。)担当の方は「すみません」と言って下さるのだが、全然謝って頂くようなことではないので、むしろ恐縮してしまう。電話でナレーションする言い方の確認も細かくされたり、報道番組のせいかとても丁寧に取材するんだなあ、と感心してしまう。
 撮影後車でまたまた都心へ。恵比寿のカラー工芸社へ。昨日の上がりをピックアップして宅急便で納品の手配をする。いい感じで撮れてました。夜の打ち合わせがなくなったので、家に帰ってビールを飲む。久々に娘の起きている時間(といっても11時近い。夏休みで、学童の昼寝のせいもあり、寝る時間がずれて来ているのだ。いかん)に帰れたので話しながらビールを飲む。
 今日はすごい車に長く乗っていた気がする。ボニーピンクも5回くらい聞いた。いいね、ボニーピンク。

投稿者 Ken Kitano : 09:35

2006年08月10日

8月9日  

昼までギャラリーいる。昨日の朝日新聞夕刊に展覧会の紹介記事が出たせいか、嵐なのに午前中もお客さんが絶えなかった。午後から新雑誌の撮影で丸の内と千葉の習志野へ移動。
朝から雲の流れが速かった。台風は昼には房総半島へ抜けたらしい。夕方には台風一過かと思ったがそうはならなかった。今日は満月。月の撮影をしたかったのだが、朝の天気予報をみて諦めて月ようの機材を置いて来た。判断を誤ったかとずうっと気になっていたが、結局晴れ間は出なかった。
ラボによって帰宅。ビール飲みながらデータ整理。
明日10日は2時頃までギャラリーにいます。金曜土曜は終日会場にいると思います。

投稿者 Ken Kitano : 08:28

8月8日 中島さんと飲む

今日はギャラリーにずっといられた。いろいろな方と話せてよかった。夕方写真の会の永田さんが来て下さる。写真家の中島博美さんも来てくれたので、帰りに恵比寿で飲む。写真の話ができて楽しい。

投稿者 Ken Kitano : 08:23

8月7日 尾張一宮

午前中都内で打ち合わせの後新幹線で名古屋へ。尾張一宮(真清田神社)の夏越祭の撮影。名古屋の暑さは独特だ。熱風の中を歩く感じ。このお祭りは穢れを祓った葦の葉を神社に持って来くる神事。夕方から氏子さんたちが三々五々訪れる。川の中島にあたる地形でこのあたりは水辺の植物や水にちなんだ祭が多い。夏越し祭という呼び名がぴったりの祭だった。8時代の新幹線で帰って、暗室に直行。伊集院光ジャンクを聞きながら「うかたま」の追加プリントを焼く。今日は個展会場には顔を出せなかった。

投稿者 Ken Kitano : 07:54

2006年08月06日

8月4日 清里同窓会

 清里フォトアートミュージアムヤングポートフォリオの仲間が集まって久しぶりに飲むことになった。とはいえもはやヤングではない人がほとんどだが。
 「北野君が写真展をやっているから集まろうよ」という話なのに、ほとんど全員が閉まる10分前にPGIに到着。完全に写真展を見るためでなく飲むために来ている。分かりやすい人々である。おまけに「北野君写真展やっているから」というのに作家本人にいい店みつけてを予約させるていたらく。まあいいんだけど。
 田町駅近くのサムゲタンの美味しい店で飲む。集まったのは佐藤信太郎、小川直子、櫻井尚子と旦那の富澤さん、近く写真集を出版する薄井君、建築家で写真も撮る葛西さん、久野君、あと兼平さん、えみさん、イラストレーターの牧かほりちゃん、それにギャラリーの高橋さんの面々(順不同)。久しぶりに会った友人がちゃんと写真をやっているというのは、普通のことだけど、嬉しい。写真は撮り続けることが一番大変だからだ。若いうちはいいのだ。結婚したり、会社辞めたり、子供ができたり、だんだん写真を続けることが難しくなる。一番大変なのは撮り続けることだ。それにそれは大切な何かと一緒で一度止めてしまうと、再び戻ることが難しい。だから遠くで暮らしている友人が「写真やっている」と伝わってくると、嬉しいし、励みになる。薄井君は写真集が出て嬉しいらしくハイテンション。途中で席替えをして小川直子らを送り込む。気持ちは分かるけどね。
 例によって大酔っぱらい連中で閉店まで飲む。今回の店は悪くなかったけど(サムゲタンは美味しかった)、店全体がやかましいのでずうっと大声で話さなければならず疲れた。しかも「お飲物ラストオーダーです」っていうから最後は熱燗でしめようと2合頼んでいんだんだけど、その後二回も「お飲物ラストオーダー」が来て合計3回で6合も熱燗飲んでしまい、最後は完全に酔っぱらってしまった。たぶん帰りの電車で高橋さんに何度も同じ話をしたと思う。高橋さんすみません。反省。
 

投稿者 Ken Kitano : 08:48

2006年08月04日

8月3日  やまや

 午後からギャラリーに行く。撮影でお世話になった知人が来てくれた。日芸のAO入試を受けた来た帰りだと言う写真家志望の高校生も来てくれた。見に来た方と話ができるのでやっぱりなるべく会場にいた方がいいと思った。とはいえ外は暑いし頻繁に人が来るというわけではない。だからヒマな時は高層マンション建設ラッシュで変貌著しい芝浦界隈をロケハンする。個展最終日は東京湾の花火なので、今のうちにギャラリーの近くで撮影ポイントを探しておこうと思う。昨日はロケハンだけでなく運河の撮影もした。本当は日没の頃に撮影したいのだが、仕事が終わって訪ねて会場にくる人も多いのでその時間はギャラリーに戻ることにする。展覧会に来ているのに、どんどん写真を撮りたくなって来てしまう。
 3時に扶桑社で打ち合わせが入っていた。電車で一駅だが駅から歩くしおっくうなので、どうやって行こうかと思ったら、一時間に1本毎都営バスの路線があるのを発見。芝浦4丁目から日の出桟橋入り口まであっというま。合理的に行って帰って来れた。打ち合わせの結果来週の月曜は名古屋出張になってしまった。
 ギャラリーにいると他にもいいことがある。ディレクターの山崎さんが手のあいた時に話ができることだ。pgiはこの道27年、東京のフォトギャラリーの草分け。写真のことや写真家のことなどいろいろ聞いてしまう。

 夕方袴田さんが来てくれた。かねてから気になっていた店へ行く。品川方向に旧海岸通を行くと運河の橋のたもとに「ふくや」「やまや」というバラック風のホルモン焼きやが並んでいる。その一画だけくっきり昭和の風情。周囲が高層化するなかで際立っている。やまやでビールを飲みながらホルモン焼き、牛スジ煮込み、2杯目はホッピー。女将さんが笑顔で感じがいい。(最近笑顔の店ってほんとうに少ないよな。)こりこりのホルモンとホッピーは黄金の組み合わせですね。次回は鍋を食べよう。

 お知らせ/中洲通信9月号が発売になりました。新連載「気がつけば僕はいつもコの字」が今回からスタート。文と写真両方担当してます。第一回は秋葉原の名店「赤津加」。中洲通信はジュンク堂、パルコブックセンターなどで。


 

投稿者 Ken Kitano : 09:43

2006年08月02日

8月1日  個展オープニングパーティー

個展が始まりました。

オープニングにはたくさんの方にお運び頂きましてありがとうございました。
12日までです。オリジナルプリントを見にぜひいらしてください。
会場には毎日顔をだしますのでお気軽に声をかけてください。
(日によって会場にいる時間が違います。本サイトにメールかギャラリーに電話でお問い合わせいただければ、その都度予定をお答えできるようにしておきます。)

投稿者 Ken Kitano : 06:53

2006年08月01日

7月31日  設営完了!

写真展の設営完了!
8月1日から芝浦のPGIへレッツゴー!

投稿者 Ken Kitano : 08:23