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2009年12月16日

12月 16日

昨日は早稲田大学の講堂でK・MOPA+早稲田大のシンポジウムの参加させていただきました。
パネラーは細江英公先生、学芸員の山地さん、フォトジャーナリストの会田法行さんとメディア批評の石井仁志さんと私。テーマがやや抽象的だったのでとりあえず、ヤングポートフォリオ卒業以降現在までの活動のことを話した。学生も来ていると聞いていたので、実感をこめて作品を売ることやアートマーケットの話も具体的に話しました。
会田さんは受賞や出版多数のめちゃくちゃご活躍のジャーナリスト。昔ボクシングをされていたそうで、たたずまいに(僕などにはまったくないカメラマンとしての迫力と)気配がただよう方だった。二次会で飲みながら話していたら、なんと同じ小学校に行っていたことが判明。それも3年くらい時期が重なっていて家も300mくらいしか離れていないから、絶対に子どもの頃に会っているはず。世の中狭いです。

今日は朝からインドネシアとタイの写真60本のベタ焼き。
とっても寒いのでこれから焼酎のお湯割りを飲みたいと思います。

投稿者 Ken Kitano : 21:23

2009年12月09日

メモ。

パリはもう遠い彼方。
目の前や先の制作を考えたらヒリヒリしてきた。新しい制作のことであたまの中が満ち満ちている。今日やっとインドネシアの現像をはじめた。なにやってんだ、という感じ。早くイメージを見たい。そして来年の計画。今年の反省点やパリで感じた僕の現状、力のなさを成分分析しつつ。
(まずい、撮影の計画がぜんぜん進んでいない。)

写真集は、打ち上げをしてひとの手に渡り始めたら、充実感をともに急速に過去の作品になる。
(もともと15年前の作品なんだけど。)
写真集「Flow and Fusion(溶游する都市)」は基本的に僕からの直販はしないことにしました。いまは制作以外のことをする余裕なんてないので。幸い自費出版ながらパリで順調な売れ行きで早く採算がとれそう。販売はbook shop M、アイセンシア、MEMにお任せすることにします。先日話し合って国内の発売は2月1日にすることにしました。また都内のいくつかのブックショップ、ギャラリーでも店頭に置いてくれるとのこと。もう少しお待ちください。
いずれサイト上で発売に関して詳しく告知させていただきます。間違いなく素晴らしい本ですからぜひ見てください。
3月に東京で「Flow and Fusion(溶游する都市)」の展覧会を予定しています。せっかくだからこの90年代の風景写真と2000年代の新作one day、15年の隔たりのある2つの東京の風景写真を一緒に見てもらうのがいいだろうかとも検討中です。

15日(火)に早稲田大学内でのシンポジウムに参加します。
「現代若者の眼力(めぢから)」パネルデスカッション 
日時:2009年12/15(火曜日)15:00〜18:00
会場:早稲田大学 27号館小野梓記念館地下2階・小野記念講堂
http://www.waseda.jp/cac/ono.html
出演:北野謙(写真家/YP卒業生)、会田法行(写真家/YP卒業生)
細江英公(写真家/今年を少し振り返る。
☆ourfaceを連なりとして、プロジェクトとしてもっと提示しないといけない。もともとSPA!やアサ芸やワイドショー、実話週刊誌が居場所だった作品。写真のメインストリームには居場所がないけれど美術ではあり得ている。写真のひとにもイメージだけはみてもらえるようにやっとなってきた。個々のイメージだけでなく、プロジェクトの像と回路としての機能をきちんとプレゼンしないといけない。

☆今年one dayを発表した過程で、死者をイメージすることは僕の仕事のなかで大切な要素だと強く意識した。他者をイメージできてはじめて、「今やここや私」がかろうじてありえる僕にとって、過去のひとも未来のひとも自分の存在に切実な他者である。one dayは過去の集積としての風景をイメージ化する作業だったから、死について、あるいは死を経由していまを。そいゆう経路をたどる。来年はourfaceでもそのようなことが明確になっていくと思う。そのことの前で今、少しの緊張をかかえている。アチェ、福建省、パレスチナ・・・。想像もつかない。まずは来年の早いうちに5年前の震災で17万人が亡くなったインドネシアのアチェに撮影に行こうと思っている。

☆同時並行で3つの仕事に没頭してきたこの1年を総括して今のうちに言葉にとらえ直したい。
ぼくにとって十字架のような、一生つきあってゆく厳粛な言葉「他者」について、ポートレイトとランドスケープが僕の中でどう繋がっているのか。大事なことだから今のうちに言葉にしとかないと。

☆写真集Flow and Fusionは過去の総括にほかならない。(町口さんのおかげですばらしい本で総括できた)。これでやっと今の仕事に専念できる。来年ourfaceは大きな区切りを迎える。one dayは乗り越えなければならない課題も多いけど続ける。それらとは別に、先の、まだ影も形もない別なこともそろそろ手探り始めたい。

☆新作のone dayと15年前の作品Flow and Fusion(溶游する都市)、そして継続作品のourfaceの今年の作品。3つの位置づけを見る人に整理してこなかったと反省。だから見る人は混乱する。僕の悪い癖だ。

来年のことを考えると、ぐぐぐっと気持ちがせりあがってくる。
疲弊した時代に新しいモノもシステムも作り上げるのには時間がかかる。でもイメージと言葉ならもっと早く作り出せる。いま、イメージとその回路をつくる職業のアーティストが仕事をしないといけない時代。今しなくてどうする、という感じ。イメージの種を植えて水をやる。この焼け野原に咲く花は、どんな色なのだろう。真っ黒でもかまわない。いっそ黒い花畑を満開にしてやろう。KMOPA館長)、山地裕子(KMOPA主任学芸員)
司会:石井仁志(20世紀メディア評論)
●入場無料


投稿者 Ken Kitano : 22:06

2009年12月02日

タイ

book shop Mのサイン会の模様です。
live! ↓
http://vimeo.com/7742248
http://vimeo.com/7742248

いまはパリからタイに移動して、our faceの撮影中。昨日まで北部の少数民族の村を訪ねて、今日バンコクにつきました。
タいは人は優しいのだけど、料理がとんがってて、辛いのは嫌いじゃないけど、続くと疲れます。
昨日は泥洗顔をしてone day撮影で痛んだお肌のケアをしました。今日はマッサージをして機材を持ち捨ていためた腰のケアを。

投稿者 Ken Kitano : 16:58