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2011年05月17日
遅々として進まず・・・
ギュギュっと締め付けられているような緊張感。東京にいてもそうなのだから被災地や放射能の高い地域にお住まいの方は大変なストレスだろうとお察しする。そんななか先週の浜岡原発停止決定はひさびさに明るい気になった。
福島というところだけ同じだが、僕は福島辰夫先生の評論集のことで汲々としている。本来なら今週はレバノンとシリアにour faceのアジア仕上げの撮影に行くはずであったが、あいかわらずこの評論集にかかりっきりである。
既に文章があるのならすぐに本などできると普通は思うものだが、これが山また山。壁また壁である。写真選び、許諾、漢語や固有名詞、引用の多い原稿の校正、レイアウト等々・・。先生のご体調をうかがいながらひとつひとつお宅におじゃまして相談しては、進んで、進んではまた戻り。町口さんチームとの調整と版元へ報告。
一端は単著になったのが再び3分冊になることに。
既に6月と7月に決定しているイベントもあるのだけれど間にあうのか・・・本当におなかの痛い日々です。
作家は苦しみがやがて自分の作品や展開につながるのだが、編集というのは調整の苦労。
しかし、打ち合わせを脱線して福島辰夫さんから聞くお話は面白いのでついつい長居をしてしまう。
出版のことを聞いて喜んで下さる大先輩や批評家の方もいらっしゃるのだが、本当言うと若い人に読んでもらいたい。本質であるし、驚く程現在に響くテキストであるし、写真をやっている、という人は全員読んでもらいたいね、と打ち合わせの度にみんなで話している。
お知らせです。
東川賞新人賞に選んで頂きました。
6月に日本橋高島屋本店美術画廊Xで個展をします。
詳しくはInformationサイトにアップしました。
投稿者 Ken Kitano : 21:13