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2012年10月11日
10月10日
近況はface bookに書くようになって久しく、このブログはすっかり間があいてしまいました。
10年くらい前にサイトを開いた頃はブログがちょうど良かった。face bookとツイッターはまだまだ慣れません。
この前ブログ書いたときはface bookのない北京だったか。
あれから日中関係がこれほど悪くなるとは思ってみなかった。中国に友人がいて、時々行き来する僕は、毎日のニュースに気が滅入り、悔しいやら腹がたつやら。どっちの国にも勇ましい無責任なことを言う人がいる。(そもそも責任って政治家しかとれないわけだが。)領土問題というのは潜在的な戦争状態なわけで、「毅然とした態度」とか、「やってしまえ」的なことを言う人には、戦争というリアリティがあるのだろうか。僕は沖縄で再び戦争が起るも僕はいやだし(そもそも地元沖縄の人に重心を置いた発言がほとんどないのがおかしい)、実際に闘うとしたら、僕の子供と中国の友人の子供が殺し合うなんてことは想像したくないし、僕は絶対にいやだ。(戦争を回避するのが最大の政治の仕事。)
きっと今後何十年も何百年も抱えて行く問題だと思う。先人の決めた先送りというのが「状態」としてい一番いいと思う。実行支配するけど建物は建てない。お互いに漁業については法律を適用しないという外相同士の手紙の取り交わし。資源は共同開発する。こんないい領土問題回避状態はないではないか。世界中に輸出したい方法だ。(できるなら。)
これまでも反日デモの度に、日中にまたがって仕事をする友人たちが、それまでの苦労が水の泡になるような苦境にたたされたのを見て来た。民間のそうした人々のことを、まず考えてもらいたい。
そんななか、先日の中国の写真家の友人たちが来日してくれたのは、嬉しかった。TOKYO PHOTOでの三影堂コレクションの展示とMEMで開催中の写真家MOYIの個展のためである。MOYIは僕より10歳上。1989年天安門事件当時を含む80年代から、北京で自己表現として写真表現をしていた本当に本当に数少ない写真家である。
1989年の天安門事件前後、激動の社会のなかで、首の後ろにカメラをぶら下げ後ろを歩く人々を撮影するパフォーマンス的なスナップや、数百枚の多重露光によるストリートスナップやノーファインダーのスロシャッターなど、独自の表現で都市と社会を撮り続けた。僕は1989年からスローシャッターと多重露光で東京を撮り始めたが、モイさんとは時代と方法論で相似する部分があり、初対面で意気投合した記憶がある。
僕は来月は香港で個展をする予定。先日作品のセレクトをした。
パリフォトの帰りに香港に寄ってトークイベントもする(予定)。
香港でどのような反応があるか、今から楽しみです。
投稿者 Ken Kitano : 10:10